2008年 第18回CWY企画展
2008年 第18回CWY企画展 テーマ「お ど る」
開催日:2008.10.01〜10.06 会場:山梨県立美術館 県民ギャラリーA
実行委員長 浦山 和代

菱沼定夫(陶芸)
浦山和代(陶芸)
村岡由季子(造形)
深澤勉(造形)
田中立彦(金属造形)
中根一政(金属造形)
村岡由梨(彫刻)
萩原真輝(彫刻)
早川利禧(金工)
日向左織(金工)
森本惠一郎(金工)
柳本知一(金工)
亀田やすよ(ステンドグラス)
加藤潤(木工)
ウラシマ ユージ(木工)
2008年【出品者15名】作家名をクリックすると下の作品に移動します
第18回CWY企画展テーマ『お ど る』について
【ごあいさつ】
実行委員長 浦山 和代
開催期間 2008年10月3日(金) 〜 10月8日(水) 山梨県立美術館一般展示室ギャラリーA にて開催 入場無料
山梨県で多岐にわたって活躍する同時代の造型作家達が、
ひとつのテーマでそれぞれが制作し1年に1度展示するユニークな企画展です。
今回のテーマは「おどる」です。
舞踊、ダンスとしての「おどる」、肉体の跳躍や、
心がわくわくするという意味での「おどる」、
何かに踊らされるという意味での「おどる」。
ほかにも捉えかたはあるかと思いますが、
多種多様な視点で「おどる」をみつめ、
作品化することが、今回の展示の狙いです。
【出品作品】(ジャンル順)
【 陶 芸 】
01:祭典1.祭典2 菱沼 定夫 (陶芸) / 菱工房
【コメント】
生きることに直結した営みに
「描く」、「音を楽しむ」、そして
「おどる」と言う行為がある。「祭」
はそれらの総合表現である。
今回のテーマで喜び、祈りを表現
してみました。。
【素材と技法】
素材=陶器
技法=手びねり整形
着彩
09: 気ちがい猫 浦山 和代(陶芸) /陶工房「和」
【コメント】
壊れかかった大地の上で、踊り狂う猫達。
金と物に目がくらみ、欲望はいやがうえに
も膨れ上り、この気ちがいダンスを、誰も
止めることができない。
猫達は気がつかない。自分達の行動が、自
分達の生命を脅かしていることを。幸せを
求めたはずなのに、どうしてその道が、死
の淵へと向かっているのか⋯⋯。
【素材と技法】
素材=陶土
技法=板状の土を加工して
猫のボディーや土台の部分
を作成。釉薬は、透明由、
白釉、結晶釉。
【 造 形 】
03:踊るアホウに見るアホウ 同じアホウなら踊らなソンソン
村岡 由季子(造形)/工房 むく
【コメント】
このタイトルは、徳島の阿波踊りの
お囃子です。これを京都で過ごした
大学時代よく耳にしました。特に、
大阪の友達が口にしていました。
“どうせ同じアホウなら、踊らなゃ”
と。“全ての事も見てるだけでなく、
やってみようよ”と。今も私の心に
しっかりと残り、そのように生きた
いと思っています。
【素材と技法】
ミクストメディア
04:おどるいのちの樹 深澤 勉 (造形)
【コメント】
樹木の枝はいろんな方向に自由に伸び、まるで
楽しくおどる人々の姿に似ている。そんな世界
の住人とは、どんなひとなのだろうか?
【素材と技法】
FRP樹脂と鉄鋼材
【 金 属 造 形 】
05:おどる 田中立彦(金属造型)/田中立彦アトリエ
【コメント】
盆おどり?
フォークダンス?
ツイスト?
やっぱXANADUでしょ。
一週間に10日行ったことも⋯⋯
【素材】
鉄と石
06:Dance with me 中根 一政(金属造形)/いっせい工房
【コメント】
廃品の鉄筋、支柱を使用し、鉄の持つ
硬いイメージを、自由な曲線で、「お
どる」を表現しました。
【素材と技法】
素材については、ビル解体の時に出る鉄筋の巨大な塊を
細かくカットしたものを使用しました。
(スクラップセンター協力による)
ビル解体の鉄筋、配線家庭引込用支柱(亜鉛加工)、
ペンキ塗装、溶接及び酸素穴開切断
【 彫 刻 】
07:永遠の黄昏の光を浴びて 村岡 由梨(彫刻)/工房 む
永遠の黄昏の光を浴びて
窓辺で待ち続ける夢見る者の
じりじりするような思いとが作り出す
或る甘美な快楽
内面的に閉ざされて
ゆるやかに見えた生命は
そのままその同じ運動の延長に
身を委ねたままで
同時に外へと滲み出す
いつまでも途中にとどまり
「宙吊り」の状態を耐えて・耐えて・・・
やがて 嗚呼、私の身も心も
一気に爆発し−−−
踊る・踊る・踊る・・・・・・・・・・・
【コメント】
想念の海に閉じ込められていた生命が一気に開放され、
体の一部がのびのびと喜びあふれて踊る様を表現してみました。
08:『Point-おどる』 萩原 真輝(彫刻)/h.products
【コメント】
素材・環境・人・空間。
すべての点と自然が合い交わり、新しい点が生まれる。
私の創るものは、その流れの中の通過点。
創作ができることに心がおどります。
【素材と技法】
素材:木(銀杏)・ 鉄
技法:木(磨き、叩き、うずくり、柿渋鉄媒染、砥の粉) ・ 鉄(溶接、油焼き)
【 金 工 】
09:インナー・エンジェル 早川 利禧(金工) / 虹の谷アート
【コメント】
心が躍る
天使が動く
【素材と技法】
貝、銀
10:O DO RU 日向 左織(金工)
11:「おどる 波」 森本 惠一郎(金工)/工房 蟲の籠
【コメント】
平面の板上で、目の錯覚により、立体的に
波がおどっているように見せたかった。;
【素材と技法】
銀950、純金、黒色(硫化仕上)
12:踊る紳士 柳本 知一(金工)
【コメント】
貴女の胸元で揺れる、あやしい黄金の紳士。
美しい羽で舞い、首にはDIAのタイが輝く。;
【素材と技法】
K18・K18WG・DIA・アメジスト・玉虫の羽・WAXモデリング・鑿整形
【 ステンドグラス 】
14:コンペイトウの踊り 亀田やすよ/アートグラス・ティンカーベル
【コメント】
ガラスという素材は、光があってはじめて、その魅力が発揮されます。
今回のテーマでは、ガラスの特性透過光・反射光を利用して、
小さな空間で、光を自由におどらせてみることにしました。
オルゴールの音とともに、光のおどりをお楽しみください。
【 木 工 】
15:おどる1 加藤 潤(木工)/ いっぴん工房
【コメント】
スピード感、躍動感、エネルギー、情趣などなど、
ともかくあふれる様なすごい力を内に秘めた、そ
してそこからあふれ出たものがおどっています。
16:「おどる脳」 ウラシマユージ (木工)/ ウッドサイン工房マイクラフト
【コメント】
「心と体は別々のものか?」という疑問がいつも私の中にあった。
精神と肉体、理性と欲望、常に対立するふたつの概念が
まだ若かった私を苦しめた。
しかし、精神は高等で肉体は下等だなどと誰が言い得るだろうか。
実際、脳と体は一つにつながっている。
私はものを創る時、指先で考えている。
足の筋肉が悩んでいる。胃や肝臓が笑うこともある。
脳の一部が躍動すると体もとても疲れるし,カロリーを消費する。
私がわくわくして考えている時、脳が踊っている。
【素材と技法】
一枚板のけやき、またはタモを電動糸ノコで切り抜き、
パズルのように組み合わせます。各ウッドピースは
角をルーターという機械で丸みを付け、サンドペーパーで
磨きます。脳細胞の中に文字が隠れています。
各ウッドピースは磁石で取り外しができるようにしました。
壁面で展示し、パズルをするための工夫です。
【 美術館会場合評会風景 】